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建築場所豊能郡豊能町
店づくりのトータルサポートをしてくれるセルフ店研に店舗相談に来られた施主様。”1階店舗の改装及び2階居室の改装を考えている”という相談から業務提携先の匠楽舎を紹介。ここから今回のリフォーム計画がスタートしました。
2003.12 施主と初対面
登場人物
←建築家 橋本です。
←施主(夫)Hさん
←施主(妻)Tさん
以前は長屋であった建物を増改築を繰り返し、現在の形となりました。建物の屋根は隣地にはみ出し、建物は傾きあちこち雨漏りする始末。今回のリフォームで近隣との境界に関する問題と洋品店として、オシャレな建物をつくってほしいという要望から今回の計画がスタートしました。
要望 近隣との境界をはっきりさせたい
店内への雨水の浸入を防ぎたい
敷地内に駐輪・駐車場を設けたい
店のイメージを一新させたい
建物を頑丈にしてほしい
当初、建築家に依頼するなど思っても見なかったので、どんな物が出来上がるのか大変期待しております。
昔ながらの長屋を増改築を繰り返していた為、接合部分の処理不足などで雨水が浸入し柱や土台は腐り、1階店舗部分には大きな空間を確保する為に構造上必要と思われる柱も取り去り、構造的には非常に危険な状態であると判断します。構造的な問題も含め、店のイメージが一新するような建物をつくりたいですね。
2003.12 現地調査
建物の図面が全く無い状態でしたので、既存の建物を実測し、柱・梁などの位置を把握し、現状の建物の資料を作成します。
以前は2階部分を住居として利用していたので、部屋はたくさんありますが、別の場所に住宅を建てましたので、今は倉庫として利用しています。あちこち増改築しているから迷路みたいでしょう。今回必要な部屋は残して、使わない部屋はきれいに無くしてもらいたいです。
はい、建物はある程度決められた寸法でつくられていますので、周りの様子から柱や梁などの位置は推測が出来るのですが、今回はかなり難解でした。測ってきた寸法と写真を見比べながら、あーでもない・こーでもないと言いながら作図した現状図をもとに計画図をつくっていくことになりました。
解体すれば正確な位置はすぐにわかるのですがね・・・・・
2004.1 基本プラン提出
ゴミ処理場建設の反対運動の為、一時中断
2004.3〜4 打ち合わせ
ゴミ処理場の反対運動ご苦労様でした。今回は白紙撤回となり一件落着となりましたね。リフォームの方も本腰を入れていきましょう。最終的には隣地にはみ出していた部分は撤去し、リフォーム+増築という形で今回の計画がまとまりました。
いろいろご迷惑をかけましたが、少し時間があいた分、資金計画や新たな要望などをゆっくり考えることが出来ましたので、これからの打ち合わせでどんどん話し合っていこうと思います。
1階模型
2階模型
屋根伏模型
2003.5 実施設計・施工業者決定
リフォームは新築と違い不確定な部分が多い為、実施設計も業者選定にもやや難しさがあります。特に解体して初めてわかる必要な工事カ所や既存と新しい物をくっつける為の納まりなど、思わぬところで工費が発生したりしますから。
今回は施主様のご自宅を工事された工務店に今回の工事もお願いすることになりました。
工務店さんは以前からおつき合いがあるので、安心してお任せ出来ると思います。店舗を営業しながらのリフォームとなるので、大変だと思いますがよろしくお願い致します。
2004.5.27 解体工事
いよいよ工事が始まりますね。リフォームはめくって見ないとわからないと言いますが、今回は予想はしていましたがかなりひどい!!あちこち腐っているし、補強は不十分。今まで建っていたのが不思議なくらいの危なさでした。予算のこともあるし今後の調整が大変だと感じましたね。
先生に説明を受けながら柱や梁などの腐っている部分を見てびっくりしました。水を含んでカビだらけの土台やポロポロとめくれる柱の表面、中はカスカスのスポンジ状態。本当に危ない状態であったと実感しました。
10月初日のオープンに向け工事スタートです。