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建築場所
天理市

　借地として営業していた洋品店が都市計画道路建設の為、立ち退きすることになった代替地として与えられたわずか５坪の敷地に、商店街の活性化と商品にマッチした建物をつくって頂きたいという相談から今回の新築計画がスタートしました。

２００４．１０　　　施主と初対面

登場人物

　こんな小さな敷地にどんなものが出来るのか全く想像もつきません。

　電話で”敷地の大きさが５坪なんですが”始めお聞きしたときは正直、耳を疑いました。テナント工事などではあり得る大きさですが、新築となると話は別です。参考までに５坪とは駐車場１台分くらいのスペースです。小さい敷地図面とにらめっこしながら、困った感もありましたが同時に建築家としてのチャレンジ精神に火がついた感じです。

　申し訳ないくらい小さな敷地ですが、今まで商売してきたこの街で、残りの商売人としての人生を今回の建物に賭けたいんです。商店街もポツポツとシャッターが閉まり元気がなくなっている現状に何とか起爆剤として、商店街の活性化に役立ちたいんです。

２００４．１１　　　打ち合わせ

　和のイメージで小さいながら風格を持たせ店舗として街の中にきらびやかに目立つのでなく、街の中に溶け込み且つ、燈篭のように優しい光で商店街に存在したい。そんなイメージで２案計画してみました

イメージパース

　小さい敷地だけにどんなものが出来るのか、なかなか想像も出来ませんでしたが、図面を拝見してぼやーとしていたものが形となって見えてきた感じがしました。特に変更点もありませんし、廻りの意見も参考に最終的に１案決定したいと思います。

２００４．１２　　　行政申請・業者決定

　最終決定案を元に実施設計・申請図面を作成しました。役所でも５坪の敷地は希な物件なのか1/2500の地図上では５坪なんて点に等しいくらいなのに”敷地の形状で明記してください”って少々苦笑される部分もありましたが、問題なく許可証をもらうことが出来ました。

　今回、業者選定は時間短縮・物件規模が小さいことから建築工事は匠楽舎の推薦で１社、設備工事は施主様の推薦で１社の特命業者としました。

　工務店も先生の推薦ということで、安心してお任せできると思いますし、工事費も私達の予算の中で納まった事で一安心出来ました。年末から工事が始まるということで、私達は新しい店舗に並べる商品のチョイス等、準備を進めていきたいと思います。

２月中頃竣工予定